「賃金」と「給料」の違い
労働の対価として労働者が貰うお金の名前。
いくつかあります。
「賃金」「給料」「給与」など。
それらの違いは、実は業界により様々。
それぞれの業界で「これが正しい使い方!」というのはあるようなのですが、
業界が違えばニュアンスが変わってきます。
業界が変われば意味も変わる
例えば、司法関係。
司法関係では、労働者が労働の対価として貰うお金は全て「賃金」です。
で、賃金の内訳として、毎月貰うお金を「給料」、ボーナスを「賞与」と呼びます。
会計の勘定科目としてはどうかと言うと、割と会社により違うようです。
基本的には司法関係と同じく、
毎月の給料は「給料」とか「給料手当」といった名前の勘定科目。
ボーナスは「賞与」といった感じの勘定科目になることが多いです。
しかし、会社によっては「賃金」という勘定科目を、「給料」と別に持っているところもあります。
これはどんな風に使い分けているかというと、製品と強く結び付いているか否かで分かれている場合が多いようです。
例えば、工場で工員として働いている社員の労働対価は「賃金」の勘定科目を使い、
本社部門の社員の労働対価は「給料」の勘定科目を使う、
という風に使い分けている会社は結構あるようです。
司法関係では「給料」は「賃金」の一部ですが、経理の世界では「給料」と「賃金」は並列の関係なんですね。
なお、上記勘定科目は一般社員の場合の話です。
役員への報酬については、「役員報酬」という勘定科目が使われます。
また、協力会社に払う費用については、
「外注費」「外注加工費」「業務委託費」「人材派遣費」といった勘定科目を使います。
協力会社ではなく、自分の会社が直接雇っている非正規社員(パート・アルバイト)については
「雑給」の勘定科目を使う事が多いようです。