配賦係数がマイナスの場合の扱い方(面積配賦)
面積配賦の配賦係数がマイナス
面積配賦の配賦係数がマイナスの場合。面積がマイナスって、現実世界ではありえませんよね。なので、この場合は配賦計算を異常終了させて配賦係数の修正を促すべきでしょう。私が携わってきた管理会計システムでは、面積がマイナスになってしまったという状況は経験したことがありません。基本的に面積の把握はユーザからの直接入力で行うでしょうから、ユーザが間違えて入力しない限りマイナス値はあり得ないと思います。その間違い入力も、普通は入力時点でチェックして弾くでしょうし。
ただ、何らかの計算を用いて収支管理単位の面積を算出している場合は注意が必要かもしれません。面積配賦に於いては、ユーザ側から見ると面積をゼロに設定したい場面が結構あるようです。例えば、小売業であれば、店舗の駐車場を一部貸して賃料を得ている場合。たまに見るじゃないですか、メロンパンの移動販売車とか。ああいう移動販売車の配賦係数としての「面積」は、ゼロを入力したくなるようです。こういう店舗は気軽にテナント付けして小銭を稼ぎたいので、いろんなコストを極力配賦せずに黒字に見せたくなるのでしょう。
しかし、例えばこのメロンパンの移動販売車が、メロンパン以外に飲料も売っている場合。食べ物の物販と飲料を分けて収支把握したい場合、この移動販売車を収支管理単位としては「物販」と「飲料」に分けたくなります。その「物販」と「飲料」に、真面目にきちんと実際の面積を按分して数値を入れると、上位階層の「移動販売車全体」は面積ゼロなのに、その配下の「物販」と「飲料」の面積はいくらかの数字が入っていて、階層の上下関係で面積の整合性がつかなくなったりする可能性は考えられます。
色々考えればきりがありませんが、基本的に面積がマイナスになっているものについては配賦係数をユーザに修正してもらう、という事になるでしょう。