SE・プログラマーの適正単価はこれだ
SE・プログラマーの単価については、さまざまな論点があり、適正金額を判断するのが難しい。発注者側としては、調整コストを重く感じることだろう。
そういう時に頼るべき、権威ある本がある。
それは、積算資料だ。この本に、SE・プログラマーの適正単価が載っている。
この本は、土木系資材の相場価格が一覧になっている資料だ。継続的に市場調査がなされ、毎月発行されている。例えば、生コンクリートの表はこんな感じ。組成と調達地ごとに細かな表になっている。
そして、この積算資料の最後の方に、SE・プログラマーの単価も載っている。それが、権威ある単価だ。
最新の数値は実際にこの「積算資料」を買うなり、図書館で借りるなりして見て頂きたい。積算資料の数値の転載は固く禁じられているので、ここでは少し古い数値をデフォルメして、デタラメな数値を記述する。
目次
システム開発業務
システム開発業務に関しては、受注企業の規模によって単価が分かれている。
従業員1000人以上の企業
従業員1000人以上の企業については、単価は以下の通り。なお、前述の通りこれはデタラメな数値なので、下記の数値自体は意味をなさない。例として捉えてほしい。
技術者区分 | 単価(人月) |
---|---|
プロジェクトマネージャ | 155.1万円 |
システムエンジニア1(要件定義SE) | 136.8万円 |
システムエンジニア2(設計SE) | 112.7万円 |
プログラマ | 94.0万円 |
従業員500人以上1000人未満の企業
従業員500人以上1000人未満の企業についての単価は以下の通り。
技術者区分 | 単価(人月) |
---|---|
プロジェクトマネージャ | 122.9万円 |
システムエンジニア1(要件定義SE) | 102.0万円 |
システムエンジニア2(設計SE) | 91.5万円 |
プログラマ | 79.4万円 |
従業員500人未満の企業
従業員500人未満の企業については、単価の表現が地域ごとに分かれている。以下の通り。
東日本
技術者区分 | 札幌単価 | 仙台単価 | 東京単価 | 名古屋単価 |
---|---|---|---|---|
プロジェクトマネージャ | 83.5万円 | 89.4万円 | 96.6万円 | 93.7万円 |
システムエンジニア1(要件定義SE) | 74.3万円 | 76.7万円 | 86.0万円 | 82.4万円 |
システムエンジニア2(設計SE) | 60.8万円 | 62.0万円 | 71.0万円 | 69.7万円 |
プログラマ | 52.7万円 | 54.7万円 | 62.6万円 | 60.6万円 |
西日本
技術者区分 | 大阪単価 | 広島単価 | 高松単価 | 福岡単価 |
---|---|---|---|---|
プロジェクトマネージャ | 90.0万円 | 82.0万円 | 78.7万円 | 84.2万円 |
システムエンジニア1(要件定義SE) | 74.3万円 | 71.2万円 | 67.9万円 | 71.2万円 |
システムエンジニア2(設計SE) | 65.7万円 | 61.7万円 | 59.0万円 | 61.8万円 |
プログラマ | 57.8万円 | 56.3万円 | 53.1万円 | 56.0万円 |
システム運用業務
システム運用技術者については、会社規模ごとの区分けは無く、札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の地方ごとに分かれているのみだ。技術者のレベルも、2段階になっている。
技術者区分 | 札幌単価 | 東京単価 | 名古屋単価 | 大阪単価 | 福岡単価 |
---|---|---|---|---|---|
システム運用技術者1 (チームリーダー格の人員) |
65.3万円 | 73.0万円 | 69.5万円 | 66.7万円 | 64.3万円 |
システム運用技術者2 (チームメンバーの人員) |
48.8万円 | 59.3万円 | 52.1万円 | 50.9万円 | 47.3万円 |
権威を活用しよう
積算資料は歴史と権威のある本だ。SE・プログラマーを雇う際には社内稟議などが発生すると思うが、この本の権威をうまく使って調整コストを軽減して頂きたい。
以上。