収支管理単位としての店舗
店舗は、収支管理単位として最も直感的に分かりやすいものだと思います。
複数店舗を経営していて、店舗ごとの売り上げや利益がわからないなんて、ありえませんよね。
収支管理単位が店舗の場合、配賦計算のロジックも比較的ラクです。
単純に、店舗ごとの各種配賦係数を収集・算出し、その係数で配賦すればよいのです。
店舗毎の売上高配賦、なんていうのは最もポピュラーな配賦計算ロジックですね。
ただ、注意が必要なのは、店舗のコストは直課しやすいということです。
配賦計算が簡単なので、システム屋としては配賦に目が行きがちですが、
直課できるものは直課するべきですので、どちらかというとシステム的なロジックよりは、お客さんの業務整理のコンサルが重要かもしれません。
例えば、会社全体で契約・買い付けし、各店舗に運んで売る商品の仕入れ原価。
システム屋から見ると配賦ロジックが簡単そうなので、売上数で配賦しちゃえばいいじゃん、と思いがちです。
ですが、商品の納入数や納入した商品の原価は、どう把握するかによって利益の期ズレが起きて、算出する利益の数値に結構な影響を与えます。
実際、現場ではかなり厳密に管理されているのが普通ですので、それを把握すれば直課し易いはずです。
少なくとも、利益の柱になっているような商品は納入数と納入単価で厳密に直課するべきですね。
逆に、直接的な収益のために売るのではなく、市場調査などのためにテストマーケティング的に売ったりするもの。
そういうもののコストは、売上高で配賦してしまってもよいかもしれません。