税務における付加価値割とは何か
税務の勉強をしていると「付加価値割」という言葉が出てきます。少し説明しましょう。
目次
外形標準課税を構成する税金の一つ
付加価値割は「外形標準課税」を構成する税金の一つです。この付加価値割は、期末資本金が1億円を超える会社のみに発生します。なので、それ以外の会社には発生しません。中小企業さんには関係の薄い税金ですね。
算出式
付加価値割の金額は以下の式で算出します。
付加価値割額
= 付加価値額 * 0.48%
= (報酬給与額 + 純支払利子 + 純支払い賃借料 + 単年度所得) * 0.48%
それぞれの金額の詳細を見てみましょう。
報酬給与額
報酬給与額とは、法人に所属する役員や社員に対する報酬・給与・賞与・退職金等、いわゆる給与の性質を持つ支払金額の総額です。なお、法定福利費は含みません。詳しくは、税務の付加価値割額における報酬給与額の算出方法を見て下さい。
純支払利子
これの計算は単純です。支払った利子の総額から、受け取った利子の総額を引けばOK。なお、マイナスになる場合はゼロとして扱います。
純支払賃借料
これも比較的単純です。支払った家屋の賃料から受け取った家屋の賃料を引けばよいのです。なお、「賃料」とは、家屋と一体となって使用される構築物や附属設備の賃料も含むのでそこは注意が必要かもしれません。なお、マイナスになる場合はゼロとして扱います。
単年度所得
これの説明は不要ですよね。税務上の所得です。
結構デカイね
で、これらの合計額の0.48%を税金として支払う必要があるわけです。税率が0.48%ってのだけを見ると小さい税金のように見えるけど、算出基準値が社員給与の総額ですからね。最終的な利益に対する課税と違い、基になる金額がかなり大きいので、小さな税金とは言えなそうです。