軽減税率施行で身近な犯罪になる脱税
消費税の軽減税率が施行されると、脱税が身近な犯罪になります。おそらく、捕まるかどうかは別として、誰もが脱税を犯すことになるでしょう。
ハンバーガー店にて
例として、マクドナルドでハンバーガーを買った場合を挙げましょう。
軽減税率の詳細な実施内容は今まさに議論されているところですが、「基本的に食料は低税率。但し外食は低税率の対象外。」という区分けがなされることになりそうです。
ドイツの例
ここで問題となるのがどこまでを外食と呼ぶかということです。
例えばドイツでは、消費税の標準税率は19%、軽減税率は7%が設定されており、外食は19%、一般的な食料品は7%が適用されています。その線引きの上で困っているのがマクドナルド。マクドナルドって「外食」ですよね。なので、基本的には19%の税率が課されます。でも、テイクアウトで持って帰ることもできますよね。その「持って帰った場合」は、一般的な食料品として軽減税率である7%が適用されることになっています。
そうなると、一般客はどうするか?店内で食べたいけど安く済ませたいと思えば、買う時はレジのアルバイトさんに「テイクアウトで」って言って7%で買って、その買った商品を黙って店内に持ち込んで、席に座って食べるでしょう。
軽減税率施行下では、この行為は脱税になります。誰もがやりそうなことですが、犯罪です。
そういうわけで、軽減税率が施行されると脱税が身近な犯罪になります。おそらく、意図していなくても知らず知らずのうちに罪を犯してしまうこともあるでしょう。個人的にはとても気持ち悪いので、本当に軽減税率が導入されるのなら、その辺のことをきちんと整理して明確にして欲しいと思います。
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