2014年4月1日をまたいで商品を返品した場合、消費税はどう扱うか

2014年4月1日以前に商品を仕入れて、それを4月1日以降に返品する場合もあるでしょう。消費税率5%の時期に仕入れて8%の時期に返品したということになりますが、この場合、消費税はどのように判定されるでしょうか。

ズルはできないよ!

結論としては、上記の場合は返品時の消費税率は5%になります。これは当たり前っちゃー当たり前。だって、税率5%で仕入れたものを返品する時に税率8%の金額が帰ってきたら、ガンガン仕入れて全部返品しちゃった方が得って話になっちゃいます。

正しく経理処理した場合、仕入時はこんな仕訳になります。

仕入時の仕訳
借方 貸方
仕入 10000 / 預金 10500
仮払消費税 500 /

そして返品時。正しくはこんな感じ。

返品時の仕訳
借方 貸方
預金 10500 / 仕入 10000
/ 仮払消費税 500

これがもし返品時に8%の消費税が返ってくるとしたら。こんな感じになります。

返品時の仕訳(もし8%にしちゃったら)
借方 貸方
預金 10800 / 仕入 10000
/ 仮払消費税 800

で、これを最初の仕入時の仕訳と見比べて欲しいのですが、当然ながら返品した会社の預金が増えちゃってますよね。ということは、もし返品時に8%の税率で仮払消費税が返ってくるとしたら、それを見越してガンガン仕入れてガンガン返品すれば一時的な資金繰りが楽になっちゃうわけです。これは商売のモラルハザードを産むので、当然まずいわけですね。

そんなわけで、仕入・返品に関して、消費税で得をすることはできません。基本的に返品時には仕入時に支払った仮払消費税が返ってくるだけです。当然のことですが、覚えておきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください