管理会計上の用語として、「管理可能費用」「管理可能売上」「管理可能利益」という言葉があります。どんなものか説明しましょう。

その名の通り、管理可能か否か

「管理可能費用」と聞いて、「どういう視点で『管理可能』って言ってんの?」と疑問を持つ方も多いと思います。この「管理可能費用」や「管理可能売上」・「管理可能利益」といった言葉は、部署や社員の業績を評価するときに出てくる言葉です。

例えば、サイゼリアのどこかの店舗の店長の業績を評価しようとした場合。その店長の成績は、その店長が管理できる数値のみで判断すべきですね。管理会計上、経理部の費用や、社長の給料なんかも配賦計算によって店舗に賦課され、それも含めた上で店舗の営業利益が算出されますが、その営業利益では各店舗の店長の成績を判断するべきではありません。

サイゼリアの場合、店長が管理できる典型的なコストは店舗のアルバイトさんのコスト、つまり店舗人件費でしょう。その他に、店舗運営に直接的に関わる様々なコストは店長が管理していると思われますので、それらのコストも加味して店長の管理可能費用・管理可能売上・管理可能利益が評価され、店長の成績となります。

サイゼリアでちょっと悩ましいのは商品の材料費です。普通の飲食店なら材料費は店長の管理可能費用になるでしょうが、サイゼリアの場合はセントラルキッチンでほとんどの調理を行っているので、店長には材料費を増減させる権限は無いはずです。とすれば、やはり材料費は店長の成績を評価する上での管理可能費用からは除外するべきでしょう。セントラルキッチンで発生する材料費の成績は、セントラルキッチンの工場長の成績に加味するべきですね。

このように、組織や社員の成績を評価する際に「管理可能」という概念が出てきます。覚えておきましょう。

なお、「管理可能費用」「管理可能売上」「管理可能利益」という言葉は、これ単体で勘定科目になる言葉ではありません。その点も注意しておきましょう。


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