IT系を志して就職活動してると、「ユー子(ゆーこ)」「メー子(めーこ)」「デー子(でーこ)」、それと「独立系」という言葉が出てきます。ちょっと恥ずかしくて「それってどーゆー意味?」って聞けない人も中にはいると思うので、ちょっと説明しておきましょう。

ユー子

「ユー子」とは、「システムのユーザー系子会社」の略です。システムのユーザ。つまり、ITではない本業があって、その本業のためのシステム部隊として「ユー子」の会社が設立され、伸びていったところですね。

例を挙げると、日興システムソリューションズなんかですね。日興システムソリューションズは、親会社がSMBC日興証券です。SMBC日興証券は社名の通り証券が本業で、証券取引のためにシステムを利用していますよね。つまり、SMBC日興証券はシステムのユーザ。そして、そのシステムのユーザの会社の子会社なので、日興システムソリューションズは「ユー子」なわけです。

もちろんユー子は証券だけじゃなくて、様々な業界に存在します。

などなど。山ほどあります。

なお、「ユー子は技術が身につかない」と言われることがありますが、あんまり気にしなくていいと思います。

ものすごく大雑把に、ザックリと平均をとっちゃえば、「ユー子はIT技術力が低い」というのはもしかしたら当たっているかもしれないな、とは、私も思います。ユー子は親会社のシステムの要件定義と設計だけをして、システム製造は外部の協力会社に投げてしまうというパターンはよくあることです。その意味では、ユー子内でのシステム製造の仕事の割合は比較的低く、その意味で「IT技術に触れる確率が低い」ということは言えるかもしれません。

しかし一方で、「要件定義をするような上流工程のSEになりたい」という人も、SEの中にはたくさんいます。要件定義をするような上流工程のSE。それって、ユー子だとそういう仕事に当たる確率が比較的高いんですよ。なので、その意味ではユー子は恵まれています。

また、ユー子にもさまざまな会社があって、資本関係的には確かにユー子だけれども、システム製造もガッツリやってる会社もたくさんあります。上にあげた新日鉄住金ソリューションズなんかはその典型じゃないかな。IT技術もバッチリ身に付くと思いますよ。

なので、「ユー子だから技術が身につかない」とかはあんまり考えない方が良いです。「ユー子かどうか」ではなく「その会社の仕事内容はどうか」を見ましょう。たとえば面接で「上流工程と下流工程、どっちの仕事が多いんですか?」とか聞けば良いでしょう。

メー子

メー子。メー子とは「メーカー系子会社」のことです。IT機器のハードウエアメーカーの子会社という意味です。本業としてハードウエア製造の仕事があって、その上に乗っかるソフトウエアを開発するところから伸びていったIT企業ですね。

例を挙げるとこんな感じ。

メー子は、システムが入る箱であるサーバも作ってることが多いので、ハード寄りの技術が身につくことが多いと思います。でも、やっぱりメー子にもいろいろあるし、それぞれの会社の中にもハードウエア寄りの部隊もいればソフトウエア寄りの部隊もいるでしょう。きちんとそれぞれの会社を見極めましょう。

独立系

次は、デー子はちょっと横に置いといて独立系。ユー子にもメー子にも属さない、独立資本で成り立った会社です。デスマ上等、なんでもかかってこい!!的な雰囲気を感じます。

例は以下の通り。

独立系は現場で揉まれます。たぶん、ソフトウエア構築のための技術、プログラミング能力はもっとも身に付きやすいと言えると思います。ただ、やっぱり会社内にいろんな部隊がいるはずなので、配属先によって身に付くスキルは大きく変わってくるでしょう。

独立系のデメリットは、上でも書きましたがデスマる確率が高いということです。システム開発のプロジェクトの中で、炎上する確率の高い工程はどこかというと、製造工程です。プログラミングする工程です。で、独立系IT企業は、その製造工程を担当する割合が高いです。なのでデスマる可能性は高いと言えるでしょう。

ただ、キツいところで頑張ったら技術が身に付くということも言えると思います。そこはどっちを取るかですね。

デー子

最後はデー子。デー子は、これまで出した3つの言葉とはかなり意味合いが違います。デー子とは「NTTデータの子会社」のことです。NTTデータは巨大企業で、NTTデータ自身もNTTの子会社だけど、NTTデータの下にぶらさがってる子会社が山ほどあるんだよね。

デー子の例はイチイチ書いてると切りがないのでNTTデータのサイトを見て下さい。あいうえお順にインデックスが張られるほどたくさんあります。国内(あ行):主なグループ会社一覧 | NTTデータ

で、「デー子は良い就職先か否か」ですが・・・、まあ、ザックリ言って悪い会社ではないと思います。NTTグループは巨大な会社群なので、労働基準監督署からもかなり緊密に監視の目が入っているはず。なので、それぞれのデー子の会社自体が小さな取るに足らない会社であっても、おそらく労基署の目は入っているので、ムチャな労働条件にはなりづらいと思います。

なお、上記の通りデー子は上の3つの言葉とはかなり毛色の違う言葉です。また、上記を読めば明らかな通り、電話網の運営という本業のためのシステムのユーザとしてのNTTがいるので、デー子の会社はデー子であると同時にユー子でもあります。

結局、先のことなんかわかんないよね

で、私から就職活動をしている大学生さんへのメッセージ。

とりあえずどこでもいいから就職しましょう。今あなたは「こんな仕事がやりたい」「こんな会社に入りたい」って思ってるかもしれません。けど、それは必ず変わります。私も最初はインフラ的なことやりたいって言ってた気がするけど、なぜかこうやって会計SEという立ち位置に落ち着きました。そして、それはそれで悪くないスキルの付き方だと思っています。今では会計という仕事が好きです。

会社に入って働き始めると、当然ながら周りから入ってくる情報がガラリと変わります。そして、インプットが変われば、あなたが頭の中で考える「自分の理想の姿」も変わっていくでしょう。その意味で、今あなたが考えている「自分の理想の姿」は、あまりあてになりません。かなり高い確率で変わっていきます。

それじゃ今一生懸命自己分析してるの意味ないじゃんって思うかもしれません。私は、その通りだと思います。これから就職したらこれまで経験しなかった大量のインプットがあって、あなたの価値観は大きく変わるはずです。今のあなたから、就職後のあなたを予想するのは困難です。

なので、運を天に任せてとりあえずそれなりに納得できる会社に飛び込むしかないと思うんだよね。どんなキャリアパスになるかなんて、就職前には絶対にわかんないから。

そんなわけで、まあ、がんばってちょうだい。


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