管理会計システムと切っても切れない関係にあるのが、配賦計算です。

「配賦」とは、コストを割り振ることです。
例え話で説明しましょう。

同僚4人で、仕事が終わった後に飲みに行ったとします。
お会計は12000円でした。
そうすると、まあ割り勘で一人3000円払うってパターンがほとんどですよね。
この、「一人あたり3000円を割り振る」という計算が配賦です。

  Aさん Bさん Cさん Dさん
支払い額 3000円 3000円 3000円 3000円

しかし、配賦のやり方にも色々あります。
割り勘っていうのは相当乱暴なやり方です。
飲む量も食う量もそれぞれ違うのに、一律負担させるわけですからね。

例えば、「体重が重い奴はたくさん食ったり飲んだりするだろう」と思うことにすれば、
体重を配賦係数とした配賦をするということも考えられます。

  Aさん Bさん Cさん Dさん
体重 100kg 50kg 70kg 80kg
支払い額 4000円 2000円 2800円 3200円

上記表のAさんの支払い額の算出式は、以下の通りです。

100kg / (100kg + 50kg + 70kg + 80kg) * 12000円 = 4000円

他に、例えばAさんは飲み会に遅れてきたとすれば、飲み会への参加時間を配賦係数とするという考え方もありますね。

  Aさん Bさん Cさん Dさん
参加時間 60分 120分 120分 120分
支払い額 1713円 3429円 3429円 3429円

こんな計算をするのが、配賦すると言うことです。

ここで忘れてはならないのは、最も理想的なのは「直課」するというということです。
直課とは、要するに、飲み食いした量を正確に測って、自分が飲み食いした分を払うということ。

しかし、直課するのは相当大変です。
この飲み会の例であれば、飲み食いした量を正確に測るために、何か食べる度に、飲む度に、イチイチ重さや量を計測する必要があります。
なので、気持ちよく飲み食いするために(つまり、スムーズに業務を進めるために)、正確なコストを測ることをあきらめているわけですね。
そこは仕方が無いと割り切っているわけです。

その意味では、配賦計算するという時点で厳密なコスト把握を放棄しているとも言えます。

管理会計システムを開発する際、配賦計算にお客さんがのめりこんでしまって、複雑怪奇なロジックになる事があります。
しかし、多くの場合それは無意味です。
そもそも、配賦計算するという時点で厳密に正しい数値を出すことはあきらめているわけです。
ですから、配賦計算のロジックは、直感的な理解が可能なシンプルなものにすべきです。
その点を忘れてはいけません。

では、一般的にどんな配賦係数を使って配賦計算をするのか、次から例を挙げて見ていきましょう。


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