長期未払金って勘定科目があります。「未払金」の科目は割とよく出てくる科目だと思いますが、長期未払金は割とマイナーな科目で、出てくると面食らうかもしれません。関連の強い勘定科目として「1年内長期未払金」という勘定科目もあるので、一緒に説明しましょう。

1年以上にわたって割賦で支払う債務

簡単に言えば、「1年以上にわたって割賦で支払う債務」です。例えば、消費税込み105万円のプリンターを買って、毎月21,000円づつ100ヵ月で支払う場合。

素直に仕訳するとこう書きたくなりますが、これではダメです。

間違い仕訳
借方 貸方
工具器具備品 1,000,000 / 未払金 1,050,000
仮払消費税 50,000    

なぜダメなのか。それは「未払金」は、1年以上先に払う債務に使うものではないからです。1年以上先に払う未払金については、今回のお題である「長期未払金」を使います。

正しい仕訳
借方   貸方
工具器具備品 1,000,000 / 長期未払金 1,050,000
仮払消費税 50,000      

なんで1年以内かどうかで勘定科目を使い分けるというクソめんどくさいことをしなきゃならないかというと、会社の財務状況の評価にかかわるからです。

たとえば、同じ1億円を借りるのなら、返済期限が1年の会社よりも、10年の会社の方が高く評価されます。その1億円の貸し手は、この会社は10年先まで倒産せずに生き残っているはずだと判断したからこそお金を貸したはずだからです。そういう貸し手が居るなら、ウチもこの会社を信用してみようか、という判断の仕方になります。いわゆる借金ではなくても、今回のような未払金でも意味としては同じことです。

そして、BS(貸借対照表)では、債務を、1年以内に支払わなければならないものかどうかを明確に分けて表示するように義務付けられています。そのために、「長期未払金」の勘定科目を使うのです。

なお、上記の「正しい仕訳」は正しいのですが、これに続いてもう一つ仕訳を切らなければなりません。下記の仕訳です。

追加の必要がある仕訳
借方   貸方
長期未払金 252,000 / 一年内長期未払金 252,000

上の説明で、「債務が1年以内に支払わなければならないかどうか」を明確にしなければならない、と書きました。その意味では、「未払い」の105万円のうち、21,000円 * 12ヵ月 = 252,000円は、購入から12ヵ月以内に支払う金額です。ということはこの252,000円は1年以内に支払う債務だと明確にしなければならないのです。そのために、上記の「追加の必要がある仕訳」を切って、「長期未払金」の一部の金額を「1年内長期未払金」に振り替えます。

そんな感じです。「長期未払金」と「一年内長期未払金」、覚えて下さい!


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