キャッシュフローって言葉、あるじゃないですか。あれってよくわかんないですよね。要するに現金の出入りなわけで、本来は簡単に理解できそうなもんだけど、色々めんどくさいです。なので、それをシンプルにし直して説明してみます。

要するに現金の出入り

キャッシュフローってのは、要するに現金の出入りの情報です。財布からお金が出たり入ったりを記録しといたのがキャッシュフローなわけです。

でも、実際には感覚をつかむのは難しいです。なんでかといえば、会計の実務ではP/Lを作ってから、P/Lを修正するような形でキャッシュフロー計算書を作るからですね。そんなわけでシンプルなやつで説明します。

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P/L~B/S~キャッシュフロー

まずはP/Lを出しておきましょう。このP/Lを元に、キャッシュフローを考えます。

金額
売上高 400
費用 320
減価償却費 60
営業利益 20

このP/Lに、B/Sの情報を加えます。今回は、在庫が50増加し、売掛金が40増加したと仮定しましょう。さっきのP/Lの下に加えます。

金額
売上高 400
費用 320
減価償却費 60
営業利益 20
在庫 +50
売掛金 +40

さて、ここでキャッシュフローを考えましょう。

まず、利益は20ですね。ここから考えます。利益が全部現金で入ってきたと考えれば、キャッシュフローは+20です。

次に、営業利益の上の減価償却費を見てみましょう。減価償却費は、既に買った固定資産が「どのくらいボロくなったか」みたいなイメージの数値です。つまり、既に買ってあるものを評価しなおしているだけです。そこに現金の動きはありません。だけどP/L上の費用にはなっています。つまり、キャッシュの動きがないのに利益を減らしているわけです。なので、キャッシュの動きを出すためには、この減価償却費を利益にプラスします。20+60=80。この時点でキャッシュフローは80です。

営業利益20 + 減価償却費60 = キャッシュフロー80

次に在庫。在庫が増加したということは、現金を使って仕入れたということですよね。仕入れたあと売れれば売上と費用が立って在庫は消えるわけですけど、在庫があるということは、それだけ現金を支払ったのに利益の数字に反映されていないことになります。つまり、在庫の数字はキャッシュフローから引く必要があります。

営業利益20 + 減価償却費60 – 在庫50 = キャッシュフロー30

そして売掛金。売掛金が増加したということは売上は立っており、その売上は利益の数字に反映されています。しかし売掛金が残っているということは現金を回収していないということです。つまり、その分、入って来るべき現金が入ってきていないことになります。そういう理屈で、売掛金の数値はキャッシュフローから引くことになります。

営業利益20 + 減価償却費60 – 在庫50 – 売掛金40
= キャッシュフロー-10

これで終わりです。この年のキャッシュフローは-10ということになります。

金額
売上高 400
費用 320
減価償却費 60
営業利益 20
在庫 +50
売掛金 +40
キャッシュフロー -10

「儲かった」って何??

ここで見て欲しいのは、営業利益はプラスでP/L上の利益は出ているにも関わらず、キャッシュフローはマイナスだということです。もしこの年と同じ経済活動を延々と繰り返した場合、この会社はP/L上は黒字であるにもかかわらずキャッシュが無くなって倒産してしまいます。この例ではキャッシュフローがマイナスである大きな理由は在庫と売掛金の増大です。つまりは、売れ残りの増大、掛け売り金の増大ですね。当たり前ですけど、その当たり前のことが数値で明確に把握できます。それがキャッシュフロー計算書の素晴らしさです。

そんな感じで、キャッシュフローの考え方はP/Lの機能不足部分を補ってくれる力があります。上記の例で言えば、P/Lだけを見ていたら倒産してしまったところを、キャッシュフローを見ることで「このままではマズい」と気付けたわけです。

一般的には、P/Lの利益がプラスなら「儲かった」と思いますよね。でも、たまにはキャッシュフローも見ないと痛い目に遭います。覚えておきましょう。


売掛金を即現金化する(ファクタリング)
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