ファイナンスリース 利息計上方法の「定額法」とはどのようなものか
リースについて色々書いておりますが、今回は所有権移転外ファイナンスリースのうち、簡便処理で使われる、利息計上方法の「定額法」について書きましょう。
少し簡単
ファイナンスリース利息計上方法の「定額法」は、「利息法」よりも簡単です。「利息法」では毎月の返済の仕訳で、利息計上額とリース債務返済額が毎月変動しますが、「利息法」では、利息計上額とリース債務返済額を、毎月固定額で仕訳を切ります。
但し、その利息計上額の合計は、「利息法」と同じ金額にしなければなりません。つまり、最初にあのめんどくさい「利息法」で利息の総額を算出し、その総額を、リース期間にわたって定額で崩して行くことになります。最初のめんどくささは利息法と同じだけど、毎月の返済の仕訳は一定額で良いから少しラクなのです。
利息法の例の記事では、毎月の支払が12万円で期間は60ヵ月、利率は年5%を仮定して利息を算出しています。それを見ると、利息の合計は841,116円。これを60ヵ月で定額で崩して行くので、毎月計上する利息の額は、
841,116円 / 60ヵ月 ≒ 14,019円
になります。すると毎月の返済のリース債務は、
120,000円 - 14,019円 = 105,981円
となります。この2つの金額を、毎月計上していくことになります。仕訳は以下の通りです。
借方 | 貸方 | |||
リース債務 | 105,984 | / | 預金 | 120,000 |
支払利息 | 14,016 |
これを毎月切ればよいのです。利息法と比べると、毎月「この数字で合ってるよね・・・?」って恐怖感と闘いながら細かい数字を算出する必要がないので、経理の現場としてはだいぶラクかもしれませんね。