親会社が子会社の株式を50%以上持っている場合、原則としてその子会社は完全子会社となり、連結決算では「全部連結」が行われます。「全部連結」とは、ザックリ言うと親会社と子会社の数字を全て合算したあと、グループ内取引を全て打ち消すという作業です。これについて、半歩くらいだけ踏み込んで説明してみましょう。イメージ的には簿記3級をソコソコ勉強中だけどまだ受かってないって感じの人向けの内容にしています。

前提

例として、下記のような単体PL・単体BSの親会社A社と子会社B社があるとしましょう。A社はB社の株式の70%を保有しており、B社はA社の完全子会社です。また、話を簡単にするためにA社とB社の間で受発注取引は無かったものとします。

まずPL。

1-1.単体PL

PL 親会社
単体PL
子会社
単体PL
売上高 1000 200
費用 800 140
営業利益 200 60
営業外収益 0 0
営業外費用 0 0
経常利益 200 60
特別利益 0 0
特別損失 0 0
税引前当期純利益 200 60
法人税等 80 24
当期純利益 120 36

親会社BS。

1-2.親会社単体BS

借方 貸方
資産 300 / 負債 200
資本 100

※なお、資産のうち70は子会社B社の株式。

子会社BS。

1-3.子会社単体BS

借方 貸方
資産 250 / 負債 200
資本 100

PLを合算

まず全部連結の第一歩は、PLの合算です。こうなります。

2-1.連結PL

  親会社
単体PL
子会社
単体PL
連結PL
売上高 1000 200 1200
費用 800 140 940
営業利益 200 60 260
営業外収益 0 0 0
営業外費用 0 0 0
経常利益 200 60 260
特別利益 0 0 0
特別損失 0 0 0
税引前当期純利益 200 60 260
法人税等 80 24 104
小数株主利益 0 0 10.8
当期純利益 120 36 145.2

こうなります、とサクっと書いちゃいましたが、少し説明が必要ですね。まず、PLの連結では、今回の場合は親子間の受発注取引がなかったと仮定しているので、基本的には単純に各科目の数値を足し合わせるだけです。但し、一カ所、下の方に「小数株主利益」というのが出てきていますね。これは、「株式の持ち分が70%」であることを加味して、残りの30%分の利益は他の株主のものだから控除(差し引く)しようじゃないかという勘定科目です。子会社の利益である36の30%分、10.8を控除し、連結PLの当期純利益は、
120 + 36 – 10.8 = 145.2
です。

そして連結BSの計算は以下のようになります。まずはさっきの親会社単体BS・子会社単体BSを再掲しましょう。

1-2.親会社単体BS(再掲)

借方 貸方
資産 300 / 負債 200
資本 100

※なお、資産のうち70は子会社B社の株式。

1-3.子会社単体BS(再掲)

借方 貸方
資産 250 / 負債 200
資本 100

そして、連結BSの計算式は以下のようになります。借方の資産は、親会社の300から子会社株式である70を引いた上で子会社資産の250を足します。負債はそのまんま素直に合算。また資本は、親会社の100に子会社の100を足し、親が持っている子会社株式の70を引きます。

2-2.連結BS計算式

借方 貸方
資産 300 – 70 + 250 / 負債 200 + 150
資本 100 + 100 – 70

そんで結局のところこうなります。

2-3.連結BS

借方 貸方
資産 480 / 負債 350
資本 130

以上です。簡単な説明でしたが、「連結決算」って何やってんのか、結構掴めたんじゃないでしょうか?よ~く読めばわかると思うので、ザっと読んじゃった方はもっかい最初から熟読して是非理解して下さいね!


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