消費税には強力な相互監視機能があり、脱税が極めて難しくなっています。少し説明しましょう。

消費税の相互監視機能は強力

消費税の優れた点として、「相互監視機能」があります。非常に脱税が困難なのです。例をとって説明しましょう。製粉業者が、農家から小麦を買って、製粉して、小麦粉をパン屋さんに売る取引を考えてみます。

製粉業者は、農家から小麦を本体価格100万円、消費税5万円、合計105万円を支払って買います。そして製粉し、パン屋へ小麦を本体価格150万円、消費税7.5万円、合計157.5万円で売ります。製粉業者は、農家へ5万円の消費税額を支払い、パン屋から7.5万円の消費税額を受け取っています。なので、7.5万円 – 5万円 = 2.5万円 を税務署に支払うことになります。

ここで、製粉業者が税務署に支払う2.5万円を誤魔化したいと考えたとしましょう。そうすると、製粉業者としては農家へ支払った消費税額5万円を水増しするか、パン屋から受け取った消費税額7.5万円を裏帳簿で減らすか、ということになります。農家へ支払った消費税額を水増しするために、例えば、実際には本体価格100万円、消費税額5万円、合計105万円で仕入れたものを、本体価格120万円、消費税額6万円、合計126万円で仕入れたことにして帳簿を付けると、農家の帳簿と辻褄が合わなくなります。農家の帳簿には、製粉業者へ売り上げた金額は本体価格100万円+消費税額5万円、としっかり書いてありますから。

つまり、消費税については、世の中の全ての企業が相互監視をしている効果があるのです。事実でない帳簿を付けても、取引した業者のお互いの取引額を突き合わせればすぐにバレてしまいます。取引先ごとの売上額・仕入額の一覧は日常的にも良く使う帳票ですし、当然、監査法人や税務署からも提出を頻繁に求められます。消費税を脱税するのはほとんど不可能なのです。


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