オペレーティングリースの仕訳の全て
所有権移転外ファイナンスリース、所有権移転ファイナンスリースについてだいぶ色々と書いてきました。今回でいよいよ終わりです。最後はオペレーティングリース。これは超楽勝。ありがてえ。
リース条件としては毎月の支払いが12万円で期間は60ヶ月と仮定しました。
全体的な考え方
考え方は難しくありません。毎月の支払いを、払った分だけ費用処理すればいいだけ。楽勝。仕訳はこんな感じになります。
借方 | 貸方 | |||
リース料 | 111,111 | / | 預金 | 120,000 |
支払利息 | 8,889 |
この仕訳を毎月切っていけばいいのです。楽勝ですね。ああ、楽だ。あのクソめんどくさい利息法の計算も必要ないし、ファイナンスリースと違って賃貸借処理でいいので、売買したような資産/負債計上も必要ありません。
条件によっては決算書に「注記」が必要
仕訳は上記の通り簡単です。ただ、一つ注意点があります。下記のいずれにも該当しない場合、未経過リース料を決算書に「注記」する必要があります。
- 中途解約ができる
- リース期間が1年以内
- リース料総額が購入時に一括費用処理する基準以下
- 重要性が乏しく、1契約のリース料総額が300万円以下
注記の内容としては「未経過リース料を『1年以内』と『1年超』に分けて注記」です。ちょっとイメージしづらいですかね。実際にはどんな感じで記述されているか見てみましょうか。
トヨタ自動車の2013年3月期の決算書を見てみましょう。これの175ページに下記のような記述があります。
このように注記が必要になるわけです。
あくまで「決算書への注記」なので、仕訳が発生するわけではありませんし、作業的に大変なものではありません。但し、記述を忘れると決算書の書き換えになってしまうのでオオゴトになりますね。注意しましょう。
これでリース関連の解説はひとまず終了。いや~、勉強になった!
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